三重県で器を作陶されている
山口和声(やまぐちかずな)さん。
スリップウェアというちょっと、
特殊な技術で作陶されている作家さんです。
スリップウェアという言葉に
聞きなじみがない方もいるかも
しれませんが、
発祥は紀元前からのもので
その後イギリスを原点として伝わった伝統的な手法を用いています。
古くからの民藝品でもあり、
どこか欧米のビンテージ感もある、
不思議な魅力を持つ食器なんです。
スリップウェアは、クリーム状の化粧土を器に流し入れながら、紋様を描いていくという独特なスタイルで作られます。
手で模様を書いていくのとはまた違った
風合いと面白さがあって、
温かみのあるものが多く、同じものを作ろうと思ってもなかなか難しい一期一会なアイテムです。
スリップウェアはクセの強い絵柄なものも多いですが、
山口さんの器はその中でも、比較的取り入れやすいシンプルな絵柄でスタイリッシュな雰囲気。
そして、さらなる特徴として焼き締めという
手法によって、器に土の素材感を残されています。
裏面のザラッとした質感は、
手に取った時に滑り止めになる上に、
適度な心地よい焼き物の感触が伝わって、
優しい風合いや温かさを感じられる。
その手触りがとってもいいんです。
とっておきの日の料理や、美味しくできた
一品をつい盛りたくなります。
側面から見ると焼き締めの雰囲気がとても渋くて、覗き込むと紋様が可愛らしい、ギャップがたまらんアイテムたち。
サイズは現在4寸、6寸、7寸の
3サイズがあります。
どれも珍しい多角の高台がついていて、
指を引っ掛けることができ、
持ちやすいデザインになっています。
▲6寸
6寸、7寸は料理をのせて食卓に並べたり、
1人1人のワンプレートとして使うのもOKな汎用性の高いサイズ感。
見た目の重厚感があるので重そうに見えるかもしれませんが、重量はさほどありません。
▲4寸
4寸は取り皿や、小皿として
そっと添えるのが良いサイズ感です。
漬物やおひたし、お豆腐を乗せたりするのも良さそうです。
山口さんの器は、重ねた時に
裏面の赤土の色合いがチラッと見えて、
このスタイルが日本の器としては珍しくてとてもいい。
雑多にカウンターや、
棚に並べていても絵になるので普段の生活の中で自然にきれいに馴染みます。
重ねる以外にも、立てかけてスリップウェアの風合いを表面にして飾るのもオススメです。
+ BRASS FOLDING TOOL STAND
ぜひ山口さんが作られる器で楽しい食卓のひとときをお楽しみください。
ご使用前に
釉薬のかかっていない素地となっておりますので、「目止め」というお米の研ぎ汁で外側をコーティングをしていただくとより汚れや臭いがつきにくくご使用いただけます。