KAY BOJESEN MONKEYというのは、
「カイボイスン」というデンマークの男性デザイナーが1951年に発表した木のおもちゃで、ずーっと世界中で愛されている北欧のアイコン的な存在。

サル以外にも、クマやカバとかウサギとか他にもたくさんの動物がいるけれど、
このMONKEYが一番人気で、一番愛されキャラだと思う。

元々は、コート掛けに手が届かない子供のために作られたもの。

大人用のコート掛けに、MONKEYの片手をひっかける。そうすると、もう片方の手の位置が子供の高さになる。

というのがカイボイスンのアイディア。

今は残念ながら、
コート掛け用として作られておらず、MONKEYはおもちゃ兼オブジェとなりました。

それでも当時、子供のためにMONKEYがプレゼントされるデンマークの生活を想像するとほっこりします。

用途は変わってしまったけれど、
手はフック状のまま。
ちょっとした出っ張りに引っ掛けて
ぶら下げると、それはもう愛らしい。

手足が長く、ブラブラしてるところを見ると、本物のお猿さんのようだし、

腕、足、手足首、股関節、頭の全9箇所が
360°ぐるりと回るので、いろんなポーズがとれる。昨今の人形と変わらない動きが、
約70年前のデザインのおもちゃでもできるなんて、感動ものです。

かわいらしいポーズから、ヘンテコポーズも自由自在。

MONKEYは、棚に飾ってもどこかに引っ掛けても可愛いのだけれど、
一番オススメなのは「植物にかけること」

そもそも植物にかけるものじゃないし、
意外かもしれないけれど、
その姿はまるでジャングルにいるようで、生きてる感がたまらん！となるんです。

自由自在に動く手足以外にも、
ちょっとしゃくれてるアゴとか、
なぜ作ろうと思ったのか謎なおヘソとか、
キュートな部分はたくさんあるけれど、
MONKEYに使用されている木材にも
ぜひ注目してみてほしい。

濃い部分がチーク、薄い部分がリンバ、と２種類の木材を使用しているのですが、
特にチークに関してはかなり手に入りにくい輸入・伐採に規制のある高級木材。

そんなチークは時間が経つにつれ、
少しずつ艶がでて深い飴色になっていく。
という育つ木材なので、

育った環境が違うから〜
なセロリ的なノリで、
世界で一つだけのMONKEYができあがります。

「長く愛用してもらいたい」
と、カイボイスンが思ったかどうかはわからないけれど、北欧のヴィンテージ家具の素材はチークがほとんど。

それほどまでに美しく時を隔てるチーク材を使用したMONKEY。
長い時間一緒にいることで、経年変化という楽しみも味わえるのがこのMONKEYの魅力なんです。

MONKEYには子供が口に入れてもいいようにと、オイル仕上げが施されています。
コート掛けのアイディアも然り、
デザイナーの子供への愛情が感じられるところも魅力のひとつかもしれません。

もし、長い時間が経って、
MONKEYの肌がカサカサだな〜と
感じたら、オイル仕上げなので木材用の無着色メンテナンスオイルを 塗ってあげるとツヤツヤべっぴんさんに戻るのでぜひお試しあれ。

長く、愛されるMONKEYですから、
長いお供として末長くご愛用いただきたいです。